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名前:久住 凛 年齢:33 @mixi @Cell-Net 【管理サイト】 オーダー・コフィン・カンパニー 庶務部 【好きな作家】 あざの耕平 有川浩 小野不由美 米澤穂信 【お勧め記事】 あざの耕平さん@山口大講演レポ 有川浩さん@高知講演会レポ あざの耕平さん関連記事 カテゴリ
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2006年 10月 03日
BBBで一番ダンディな男、陣内部長。
ダンディな彼だもの、きっと過去にはいい人の一人や二人はいたに違いない。たぶん、香港時代に酒場で出会った女性が部長に惚れて、でも陣内部長はやんわり断るんだね。 ********************** 「すまないが、私には既にパートナーがいるんでね」 嘘は言っていない。あの朴念仁だって「パートナー」には違いないから。 「それって年上の人?」 「ああ、そうだ」 彼女は目を伏せる。これも間違いではない。ただ彼女の想像よりずっと年上なだけだ。 彼女は一呼吸おくと諦めと苦笑がないまぜになった表情でささやいた。 「長い黒髪の……赤いスーツの人よね」 思わぬ一刀にショウゴの顔色が変わる。それを見た彼女はショウゴのグラスに目をやった。溶けかけた氷がからりと音をたてて崩れる。 「知っていたのか」 ようやくひねり出した答えに、彼女は軽く頷いた。 「おとついの夜ね、あなたが帰る時に追いかけたのよ。あなた、ライターを忘れていったでしょう?」 そういって彼女はカウンタにライターを置く。確かにショウゴのものだ。あのどさくさで落としたのだろうと思っていたが、こんなところにあったとは。 「ねぇ、ショウゴさん。幸せになってね」 「何を」 言いかけた言葉は、彼女の台詞にさえぎられる。 「年上で、綺麗な長い黒髪の美女。私のショウゴさんをさらっていくのは、そんな人なのよね? そうじゃないと悔しいわ、私。いつまでも諦めきれない」 じっとショウゴのグラスを見つめながら、彼女は言葉を搾り出すように言った。ショウゴはため息をつく。 「そうだよ。だから、君は俺よりもっといい男を見つけるんだ。君みたいないい女を振ったバカな男よりも、ずっとな」 「ええ、そうするわ。……陣内さん」 目の端に光るものをたたえながら、彼女は透明な笑みを浮かべた。 「年下……か」 「何か言いましたか? 部長」 「いや、何も。それよりも、おとついの案件はどうなった?」 あ、いや…と口ごもるミミコを見下ろしながら、陣内は昔の記憶をそっとしまいこんだ。あの彼女よりもずっと年下で、しかも半ば娘のような存在である葛城ミミコ。だが、誰よりもミミコを近くで見てきた。育ててきた。親のような愛情だが、確かに愛してきた。 誰かにやるような日がくるとは想像できない。特に、あの朴念仁には。 「すみません、部長。今夜にはかならず書類をしあげて」 「かまわんよ。特に急ぐわけではない。ミミコ君も疲れただろう。ゆっくり休むといい」 単純なもので、あっという間に目が輝く「娘」を見ながら、「父」はやがて訪れる未来の想像をそっと追いやった。今はまだ、そう心の中で呟きながら。 ********************** も、ものすごい勢いだけで書いちゃったよ! どうしよう! まだ文章荒いよ!(さっきから修正何度もやってるけど、まだあると思うけど……ええい、出しちゃえ!) しかもエンディングオンリー!(笑) えー、ちなみに酒場の彼女は部長より3,4つ下の設定。で、年上のほうが好みだという陣内の台詞(嘘?)を真に受けている。2日前に吸血鬼関連の騒動があって、陣内部長とジローさんが一緒に騒動している。その時にも飲みにきてて、ライターを忘れてるというかんじですな。で、ずっと彼女は陣内部長のことを「ショウゴさん」って呼ぶんだけど、ラストシーンだけ「陣内さん」って呼ぶんです。 陣内部長のラブロマンスでありながら、最後は私の大好きな陣ミミ(笑)のコンビでしめてみました。この場合、物語の最初は陣ミミのコンビの会話から始まって、年下だからって……っていうニュアンスの言葉をミミコに言わせないと。 ライターはオイルライターがいいなぁ、とかひっそり考えてますが、10年前にマーヴェラスのJタイプってあったかなぁ。(あれが好きなんですよ。ガジェット効いたものが大好き) でも、ここまで書いたら満足しちゃったかも……(苦笑)。
by biblio_mania
| 2006-10-03 22:26
| あざの耕平
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